【彦根物語50】
「井伊直弼・大老料理の再現」
小島 盛義
(滋賀大学彦根地区生活協同組合 店長)
私は滋賀大学彦根地区生活協同組合(以下:生協)で働く中で、大学の方々、学生から「彦根(滋賀大学)に来てよかったと感じてもらいたい」という想いを常日頃、感じます。生協の中期計画の中でも高らかに提唱し、学生に実感してもらえる企画ができないものかと考えおりました。
そんな中、滋賀大学成瀬学長の「学生に食の大切さを感じてもらいたい」という想いを具体化するなかで経済学部森先生から、昭和63年に〝`88近江政経文化塾〟の企画(料亭伊勢幾)で再現された井伊直弼大老のお品書きに出会いました。
このお品書きは、(井伊直弼)大老が幕閣を邸に招いた時、ご自分で書いた献立を、料理方の牧山鍈吉につくらせた由に記念に押印されたものを子孫が保管され、昭和63年にたちばな会の竹岡弘澄さん(当時88歳)が探し当てたものです。
■井伊直弼大老のお品書き■ (「大老料理を食べよう」プログラムより)
■`88近江政経文化塾で再現されたお品書き■(伊勢幾にて)
国宝・彦根城築城400年祭滋賀大学協賛実行委員会の企画〝大老料理を食べよう〟(平成19年11月1日経済学部講堂、参加者120名)で実施し、多くの市民、学生に味わっていただくことができました。
井伊直弼大老に扮する成瀬学長
会場の様子
大老料理
大老が献立に挿絵を入れられほどお料理は鶏の酒煎り蒸、焼鴨の大根おろし添え、皮付き鯛の塩焼き山椒など当時としては、贅を尽くした山海の材料を用いられ、参加者からは「おいしい」という声をいただきました。
当日の企画は、成瀬学長が井伊直弼に扮装する衣装の手配や、お茶会のアイデア、道具の手配などは商店街の方々、邦楽部の琴の演奏、茶道部の学生など多くの方々にご協力をいただきながら成功裏に実施することができました。また、平成21年3月1日のひこね開国フェスタで再現を計画しております。
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